展示会市場

AMS 2026:装置のポテンシャルから生産価値へ

積層造形業界は成熟期を迎えつつあります。AMS 2026での議論は、まさにそれを反映したものでした。

今年2月にニューヨークで開催されたAdditive Manufacturing Strategiesには、ハードウェアメーカー、材料サプライヤー、ソフトウェア開発者、エンドユーザーが集まり、業界の今後の方向性を見極めました。

各セッションを通じて共感を呼んだメッセージは明確でした。装置の性能を追い求める時代は終わりつつあり、現実的かつ測定可能な生産価値をもたらすアプリケーションへと焦点が移っています。

スケールアップこそ新たなフロンティア

Visitech CEOのØyvind Tafjordは、講演「高性能部品のDLPプリントをスケールアップする――ボトルからタンカーへ」で、この変化に正面から取り組みました。このタイトルだけでも、業界が直面する課題が端的に表れています。優れた部品をプリントできるだけでは不十分です。真の問題は、それを量産規模で、適正なコストで、しかも工業生産が求める再現性をもって実現できるかどうかです。

積層造形の経済性が成り立つかどうかは、部品あたりのコストで決まります。そしてDLPベースのシステムでは、従来、造形領域がボトルネックとなってきました。投影範囲が固定されているとスループットが限られ、装置がどれほど優れていても部品あたりのコストは高止まりします。

VisitechのスクロールDLP技術は、この課題に正面から取り組みます。1台以上の光学エンジンを造形領域全体にわたって動的に移動させることで、静的なDLPシステムを長年制約してきた容積の上限を取り払います。1回の造形でより多くの部品を、1時間あたりより多くの造形を――部品あたりのコストへの相乗効果は大きなものです。かつて複数台の装置を必要としたことが、スケーラブルな1台のスクロールシステムで実現できます。

有望な技術から量産対応へ

AMS 2026の全体テーマは、Visitechがよく知るものでした。それは、ラボで機能する技術と、工場環境で確実に性能を発揮する技術との間にあるギャップです。工業規模において、精度、再現性、稼働率はオプションではなく、前提条件です。

積層造形が試作から量産へと移行を続けるなか、業界をリードするのは、必ずしも最も高性能な装置を持つ企業ではありません。その性能を一貫性のあるスケーラブルな生産へと転換し、しかも工業導入が真のビジネスとして成り立つコストで実現できる企業です。

ニューヨークでのセッションを見逃した方は、以下で講演の全編をご覧ください。